ついに辿り着いた聖地「KUMANOS」

誰も知らない熊野

「ついに・・・ついに辿り着いた・・・」

思わず口からそうこぼれ落ちた。

植林された杉は朽ち果て、辺り一面を苔が覆っている。

太古の森のようにも見えるし、地球外の星の風景にも見える。

不時着した宇宙船でも落ちていそうだ。

こんな場所を見つけたら、ポートレートを撮りたくなる衝動を抑えられないじゃないか。すぐさまポートレート用のレンズにチェンジして、人物を入れることを想定した撮影を試みる。

最高。これで女性が立っていたら、もう満足だ。

思えば帰郷してからというもの、特別な光景を求め、たった独り熊野の秘境を巡り巡ってきた。
その飽くなき探究心と情熱がここまで導いてくれた…そんな運命的なものを感じる。

「KUMANOS クマノス」この地を“勝手に”そう名付けることにした。
大好きなSF映画「アナイアレイション」の世界観を多分に感じたから、SFっぽい名前が良いと思い、惑星ソラリスやロケット カイロスから拝借した。

心躍る秘境の最奥部にクマノスはある。
手前の秘境部分も広大で、秘境には慣れているはずなのに、広すぎて立ち尽くすほど。

午前中から時を忘れて撮影していたら、帰る頃には17時を回っていた。
山中でまだ日があることを確認できた時の安心感たるや半端ではない。日が長い季節でよかった・・・

今回はその道のりすべてを撮影したから時間を要したが、クマノス直行なら30分ほどで行けるはず。
今後も撮影で何度も訪れることになりそうだ。

余談だがこのクマノスを見つけたその日の夜に、kumanokodo.netのドメインを取得することができた。
やはりクマノスには、運命めいたものを感じる。

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