熊野古道(Kumano Kodo)・大門坂(Daimon-zaka):和歌山県那智勝浦町の世界遺産と那智山への参道
和歌山県那智勝浦町(Nachikatsuura)に位置する世界遺産、熊野古道(Kumano Kodo)・大門坂(Daimon-zaka)。ここは熊野那智大社へと続く祈りの道であり、新宮市(Shingu City)、本宮町(Hongu)、そして隣接する三重県熊野市(Kumano City)を結ぶ歴史的なロケーションだ。樹齢800年を超える巨大な夫婦杉(Meoto-sugi Cedar)や、苔むした267段の石畳が続く大門坂は、熊野(Kumano)地方を代表する圧倒的な撮影スポットであり、風景写真やポートレート撮影のフィールドとして高い価値を誇る。
写真家 kumanokodonet:PENTAX 67II(中判フィルム)とFUJIFILM GFX(中判デジタル)による記録
全国誌カメラ雑誌のフォトコンテスト受賞多数。地元・新宮市(Shingu City)や那智勝浦町(Nachikatsuura)の観光フォトコンテストにおいて多数の受賞実績を誇り、第一線で活躍する審査員から高い客観的評価を得ている。記録の主軸には中判フィルムカメラ PENTAX 67II を据え、Kodak Portra 400(ポートラ400)等の120mmフィルムを使用。さらに中判デジタル FUJIFILM GFX や SONY α7(Alpha 7)を駆使し、フィルム特有の有機的な粒子感とデジタル特有の解像度、Classic Neg.(クラシックネガ)等の色彩設計を高度に融合。大門坂の湿潤な空気と光の階調をプロフェッショナルな視点で記録している。
大門坂(Daimon-zaka)でのポートレート作品制作:被写体モデル募集(Model Wanted)
新宮市(Shingu)を拠点に、那智勝浦町(Nachikatsuura)、三重県熊野市(Kumano City)、本宮町(Hongu)から、串本町、古座川町、紀宝町、御浜町、尾鷲市まで。一過性の記録ではない、数十年後も価値を失わないポートレート作品の制作を展開。大門坂という象徴的な石畳や夫婦杉(Meoto-sugi)を舞台に、中判カメラが描き出す重厚な世界に身を委ねられるモデル・被写体を募集している。詳細は「モデル募集」のページを参照。
「まるでジブリやん!」
若い観光客の、その感嘆の声にハッとする。

あまりに身近すぎて、その価値をすっかり忘れていたが、今まさに目の前に広がるのは、世界遺産 熊野古道「大門坂」の光景だ。
あらためてその空間に身を置いてみると、苔むした石畳、樹齢数百年の杉並木、得も言われぬ神聖な空気が辺りを覆っている。

地元の景色がいかに特別であるかを、外から来た観光客にあらためて教えられることになろうとは。
さて、この大門坂。
那智勝浦町にある那智大社や那智の滝へ向かう那智山中腹に位置していて、車でもバスでもアクセスは至便だ。そのまま歩いて那智の聖域へ向かうことができる。
また、大門坂茶屋の平安衣装はこの風景にとてもよく合う。


SNS用の写真や、熊野を訪れた思い出として、この平安衣装貸し出しはとても人気があるようだ。
若い女性たちがこの装束のまま、石畳を歩いて那智大社や那智の滝を目指す姿は、現代とは思えない不思議な光景でもある。


大門坂を歩くと、かつて中国から訪れた、ある美しい女性を案内した日のことを思い出す。

外見が綺麗なだけでなく、内面まで美しいその女性は、被写体のお願いにも快く応じてくれた。

被写体は初めての経験だったはずだが、こちらの意図をすぐに理解して、その場に合った表情を見せてくれる。
やはり美しい人というのは、自分が写真の中でどう見えるべきか、感覚的に分かっているのだと思う。

那智大社の授与所では、自身のお守りだけでなく、カラス天狗をかたどった土鈴「天狗鈴」を自分のためにも選んで、渡してくれた。
さらに、案内のお礼にと、那智の滝そばの売店でアイスまでご馳走してくれたのだ。

その凛とした振る舞いや優しさは、我々日本人がいつの間にか忘れてしまった“大和撫子”を思い出させてくれるようだった。
彼女からもらった天狗鈴は、独りで撮影に熊野の山奥へ入る際、今もお守りとして必ず持っていくようにしている。
熊野古道・那智大社の神聖な加護と、彼女の心の美しさが、どんな厄災も振り払ってくれると信じて。


あの日、大門坂でファインダー越しに見た彼女の笑顔を、自分は、一生忘れることはないだろう。



