KVA(Kumano Visual Archive)は、紀伊半島の自然環境や祭事を記録する活動に加え、新たな取り組みとして「熊野ポートレートアーカイブ(Kumano Portrait Archive / KPA)」を本格的に始動する。
本プロジェクトは、新宮市、那智勝浦町、本宮町、熊野市をはじめとする熊野地方を舞台に、熊野の自然と人物を写真に収め、残すプロジェクトである。

風景と人物を記録する目的
現代において、人物撮影の多くは商業的な消費や、ネット上の自己顕示の道具として扱われることが多い。しかし、KVAが試みるのは、土地と人物の関係性を客観的に記録する試みである。

熊野の自然環境の中に人物が立ったとき、その空間に生まれる空気感やスケール感を切り取る。
熊野の地が持つ環境と人物の存在をカメラに収め、後世に残すべき資料として公開していく。
銀塩フィルムによる記録
本プロジェクトでは、高解像度デジタルによる記録に加え、中判・35mmの銀塩フィルムを用いた撮影を主軸に置く。

デジタルが持つ均一な描写とは異なり、フィルム特有の粒子や豊かな階調表現を用いることで、現地の光や空気のニュアンスを表現する。
撮影における即興性

KVAは事前の予定調和なポージングや、型にはまったマニュアルを排除する。
撮影現場における即興性(インプロヴィゼーション)を重視し、その瞬間の光、風の動き、被写体の表現に応じながらシャッターを切る。
このポートレートアーカイブが、熊野と人物の記録を伝える一次情報となることを目指して、KVAは現地の状況を詳細に伝えていく。
第一弾 | 新宮市・桑ノ木の滝でのポートレート撮影
本プロジェクトの記念すべき第一弾として、新宮市の桑ノ木の滝でのポートレート撮影を公開している。
日本の滝百選として知られる桑ノ木の滝や周辺の渓谷を舞台に、Kodak PORTRA 400を用いて撮影をおこなった。
演出を排したインプロヴィゼーション(即興)の撮影により、豊かな自然とそこに立つ人の姿をそのまま捉えている。15枚のフィルム写真を通じて、その場の空気に寄り添うように撮影した、その臨場感を公開する。



