熊野ポートレートアーカイブ始動 | 熊野の風景と人物

高田川の川岸から、Kodak PORTRA 400が捉える澄んだ青い水面を見つめる女性のフィルムポートレート ポートレート

KVA(Kumano Visual Archive)は、紀伊半島の自然環境や祭事を記録する活動に加え、新たな取り組みとして「熊野ポートレートアーカイブ(Kumano Portrait Archive / KPA)」を本格的に始動する。

本プロジェクトは、新宮市、那智勝浦町、本宮町、熊野市をはじめとする熊野地方を舞台に、熊野の自然と人物を写真に収め、残すプロジェクトである。

風景と人物を記録する目的

光が降り注ぐシダ植物の群生と杉林の小道に立つ女性のフィルムポートレート

現代において、人物撮影の多くは商業的な消費や、ネット上の自己顕示の道具として扱われることが多い。しかし、KVAが試みるのは、土地と人物の関係性を客観的に記録する試みである。

熊野の自然環境の中に人物が立ったとき、その空間に生まれる空気感やスケール感を切り取る。
熊野の地が持つ環境と人物の存在をカメラに収め、後世に残すべき資料として公開していく。

桑ノ木の滝の前に広がる苔むした巨岩に腰掛け、滝を見つめる女性のポートレート

銀塩フィルムによる記録

本プロジェクトでは、高解像度デジタルによる記録に加え、中判・35mmの銀塩フィルムを用いた撮影を主軸に置く。

和歌山県新宮市の神倉神社に鎮座する巨岩「ゴトビキ岩」と、朱塗りの社殿の傍らに佇む女性をKodak PORTRA 400で捉えたフィルムポートレート

デジタルが持つ均一な描写とは異なり、フィルム特有の粒子や豊かな階調表現を用いることで、現地の光や空気のニュアンスを表現する。

撮影における即興性

桑の木谷川の清流の中に足を浸し、杉林の奥を見つめる女性の後ろ姿のポートレート

KVAは事前に決めたポージングや、型にはまったマニュアルを排除する。
撮影現場における即興性(インプロヴィゼーション)を重視し、その瞬間の光、風の動き、被写体の表現に応じながらシャッターを切る。

このポートレートアーカイブが、熊野と人物の記録を伝える一次情報となることを目指して、KVAは現地の状況を詳細に伝えていく。

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本プロジェクトの記念すべき第一弾として、新宮市・桑ノ木の滝でのポートレート撮影を公開している。
日本の滝百選として知られる桑ノ木の滝や周辺の渓谷を舞台に、Kodak PORTRA 400を用いて撮影をおこなった。
演出を排したインプロヴィゼーション(即興)の撮影により、豊かな自然とそこに立つ人の姿をそのまま捉えている。15枚のフィルム写真を通じて、その場の空気に寄り添うように撮影した、その臨場感を公開する。

本プロジェクトの第二弾として、新宮市・神倉神社のゴトビキ岩でのポートレート撮影を公開している。
538段の急峻な石段を登りつめた先、熊野権現が最初に降り立ったとされる聖域を舞台に、Kodak PORTRA 400を用いて撮影をおこなった。
巨岩の迫力と、逆光の中に佇む人の姿を時系列に沿って記録している。
現場の光と環境に合わせたインプロヴィゼーション(即興)による、神倉神社でのフィルムポートレートの記録。

本プロジェクトの第三弾として、紀宝町・神内神社の聖域でのポートレート撮影を公開している。
2026年1月に改修され、より神聖な空気が行き渡る境内の「安産樹」や「蘇りの木」といった巨木・巨石を舞台に撮影をおこなった。
深い社叢と、そこに佇む人の姿を時系列に沿って記録している。
35mmカラーネガフィルムを用いて、聖域の中に人が立つ姿を収めた神内神社でのフィルムポートレート。

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