二河の火祭り

巨大な炎の輪を描き裏山の鉄線へ松明を高く投げ上げる白装束の参加者 那智勝浦町

和歌山県那智勝浦町二河 (にこう) の三光山金剛寺にて、毎年8月23日に執り行われる「二河の火祭り」。

室町時代の永正7年 (1510年) 、二河地区と色川地区の争いによる戦死者を供養するため始まったとされる荒供養。地元では「二十三夜」とも呼ばれる。主催は二河の火祭り保存会。
二橋青年会や一般参加者が本堂で採火した松明を手に裏山へ登り、目神八幡神社 (めがみはちまんじんじゃ) の社前から鉄線へ向けて松明を投げ上げる。

祭礼の模様および境内の様子を記録した。

三光山金剛寺の基本情報 (アクセス・参拝データ)

所在地
〒649-5338 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町二河457
例祭日
8月23日 (二河の火祭り)
アクセス
【車】JR紀伊勝浦駅より約8分。
【電車】JR紀伊湯川駅より徒歩約15分。
駐車場
あり (無料)
参拝時間
自由
備考
本堂裏手の山中に室町時代 (永正7年 / 1510年) 建立の宝篋印塔および目神八幡神社がある。
問い合わせ先
0735-52-5311 (那智勝浦観光機構)

祭りの始まり

祭りの開始を待つ境内の提灯と屋台の様子

日が落ちた境内に提灯が灯り、祭りの準備が進む。

点灯したかがり火と境内の本堂に集まる地元の人々

本堂前のかがり火に火が灯され、境内に地元の人々が集まり始める。

境内のテントに設けられた金魚すくい屋台と地域の人々

境内には青年会による金魚すくいやかき氷などの屋台が出店される。

本堂での採火

本堂で黙祷を捧げる白装束の男たちと境内に佇む子どもたち

19:02、祭礼の開始にあたり、本堂にて先祖供養の黙祷が捧げられる。

本堂から慎重に種火を運び出す白装束の参加者

本堂内の灯明から種火が外へと運び出される。

境内の火床へ種火を移し松明用の火を起こす様子
立ち上る炎の周りに集まり火種を育てる青年会の若者たち

運ばれた種火は境内の火床へ移され、松明へ点火するための火が起こされる。

燃えあがる火床にかざして両手の松明へ採火する参加者たち
勢いを増した火床から手元の松明へ火を移す白装束の青年会

炎へ松明をかざし、次々と火を移していく。

両手の松明に火が灯り裏山への移動に備える白装束の参加者たち

両手の松明に火が行き渡ると、参加者たちは裏山の目神八幡神社へ向けて移動を開始する。

裏山への移動と宝篋印塔

火のついた松明を手に裏山の目神八幡神社へ駆け上がる白装束の参加者たち
両手の松明を掲げて裏山を駆け上がる白装束の青年会

19:09、本堂で採火された松明を手に、参加者たちは目神八幡神社を目指して裏山の山道を駆け上がる。

木々に囲まれた山道を松明の火を掲げて登る白装束の列
燃えあがる火柱を背に宝篋印塔前にて黙祷を捧げる白装束の参加者たち

室町時代建立の 宝篋印塔 (ほうきょういんとう) 前にて、燃え上がる火柱を背に黙祷が捧げられる。

宝篋印塔の前で燃え上がる火床に松明を投入する白装束の参加者

本堂から運んできた松明の火を種火として、用意された松明を順に投入していく。

松明投げ

巨大な炎の輪を描き裏山の鉄線へ松明を高く投げ上げる白装束の参加者

19:17、松明投げが始まる。

螺旋を描く炎の光芒とともに松明を旋回させる白装束の青年会参加者
宙に舞う足袋と草鞋の躍動感とともに松明を投げ上げる白装束の青年会
境内の木々が茂る夜空へ飛翔するように松明を投げ上げる参加者
勢いよく描かれる炎の輪と気迫に満ちた青年会参加者の躍動

松明を大きく旋回させ、目神八幡神社の社前より張られた鉄線へ向けて高く投げ上げる。

裏山の鉄線を見上げ放たれた松明の行方を追う白装束の参加者
立ち上る白煙と火床の前で体をひねり松明を跳躍投げする参加者
渦巻く炎の光跡と火床の前で力強く身を構える白装束の参加者
燃え盛る火床の前で松明を宙へ投げ上げる一般の参加者

白装束の青年会や一般の参加者が次々と松明を放ち、鉄線へと投げ上げていく。

松明投げ終了後の目神八幡神社

投擲場所から見る目神八幡神社の社殿裏手と頭上にとどまる松明の火

19:52、松明投げが終了する。例年30分から40分ほどにわたり投げ上げが行われ、張り巡らされた鉄線にはいくつもの松明が引っかかっている。

張り巡らされた鉄線や木々の枝に引っかかり燃える松明
投げ上げ終了後の目神八幡神社正面と頭上の松明の明かり

火祭り終了後の境内とビンゴ大会

祭礼終了後に三光山金剛寺の本堂前に集まる地元の人々

火祭り終了後、境内ではかき氷を食べる子どもたちや地元住民の姿が見られる。

提灯の明かりが照らす祭礼終了後の三光山金剛寺境内
祭り終了後に三光山金剛寺の本堂内で行われるビンゴ大会

20:15頃からは本堂内でビンゴ大会が催され、21:00頃に祭礼の全日程が終了する。

参道と消防団

「二河火祭り」の提灯が灯る三光山金剛寺の参道と境内
安全確保のため参道に配置された那智勝浦町消防団の消防車

境内や参道には提灯やのぼり旗が設置され、安全確保のため那智勝浦町消防団が配置される。

のぼり旗と明かりが灯る三光山金剛寺の参道
「二河の火祭り」ののぼり旗と那智勝浦新宮道路のトンネルおよび上空の月
消防団の投光器によって照らし出される裏山の目神八幡神社社前

松明投げの終了後、消防団の投光器が裏山を照らし、撤収作業や現場の安全確認が行われる。
二河の火祭りはこうした地域の協力のもとで執り行われる。

二河の火祭り アーカイブ (2018年〜)

三光山金剛寺の周辺地図・駐車場

駐車場
あり (無料)

和歌山県那智勝浦町の熊野那智大社にて、毎年7月14日に執り行われる「那智の扇祭り」。
宵宮から扇神輿渡御祭、御火行事、還御祭まで、当日の神事および奉納演舞の模様を記録。

和歌山県新宮市の神倉神社にて、毎年2月6日に執り行われる「お燈まつり」。
早朝の海中みそぎから三社参り、大松明の行列、538段の石段を駆け下りる上り子の姿まで、当日の全容を記録。

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